【くま子の冒険 91】

2007-12-26(Wed)
9月2日
 昨晩は東都近郊の旅館に泊まったんだけど……
 美奈って変態だったんだ。
 アソコが、あんなことになるなんて信じられないよ。
 それはともかく深夜まで美奈とベッドの上で戦ってたせいで起きたのが9時過ぎ。
 追い出されるように旅館を出てワールドウェポンエキスポの会場へ。
 会場には熊谷爺さんが来ていて武器の展示作業をしている。
「爺さん、雷神の腕を見つけてきたよ!」
「このバカ者! どれだけ心配したと思っとるんじゃ!」
「そ、そんなに怒らなくてもいいじゃん」
 折角、爺さんに会えたと思ったら30分くらい怒られたよ。
 年寄りの話は長いなぁ。
 しかも、ボクが取ってきた雷神の腕は受け取れないって言い出すし。
「鯖島屋に300円で売っちゃうよ!」
「そうしたければそうするがよかろう」
「私がどうかしましたか、伝説の武器屋さん」
 来なくてもいいのに近くで出展の準備をしていた鯖島屋がやってきた。
「この子がおまえに雷神の腕を300円で売りたいそうじゃ」
「ほぅ、それは興味深い話ですな」
「売るわけないだろーっ!」
「では3000万でお譲りいただきたい」
「えっ、3000万?!」
「バカ者! マハラレルの雷神の腕が3000万ごときの値段なわけがなかろう!」
「爺さんは、いらないって言ったんだから黙っててよ」
「では、3500万で……」
「準備の邪魔だから後にしてくれんかのう」
 爺さんに追い払われて鯖島屋は退散していった。
 で、爺さんの話ではマハラレルの雷神の腕は1億円以上の値がつくのは確実みたい。
 好事家ならもっと出すかもしれないという話だよ。
 すごいものを手に入れちゃったな~。
「爺さん、本当にいらないの?」
「おまえさんが手に入れたものじゃからな。ワシがただでもらうわけにはいかんし、買うにしても手が出んよ」
「でも、ボクがもってても仕方ないし……」
 しばらく話し合った結果、爺さんにレンタルするということで伝説の武器屋のブースで展示することになったよ。
 急いで魔境を抜けてきた甲斐があったって感じかな。
 う~ん、長いようで短い冒険の日々だったなぁ。
 来週からは、またシェフィーダ先生のとこで勉強か。
 ちょっと憂鬱だなぁ……。
 ま、平和に過ごせるだけましなのかな。


 --- くま子の冒険・魔境ハコネ編 完 ---
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【くま子の冒険 90】

2007-12-23(Sun)
9月1日
 9月になったというのに今日も朝から暑い。
 はやく冷房の効いた快適な空間でゲーム三昧な日々を送りたいなぁ。
 その為には、目の前の関門を通り抜けないと。
 でも、突撃すると余計に魔物と思われそうな気がしてきたから、歩いて行くことにしよう。
 森を抜けてしばらく歩き続けると、堀の中から迷彩塗装のワゴン車が2台出てきてボクのほうに向かってきた。
「止まりなさい。指示に従わない場合は攻撃します」
 うわ~、やっぱり魔物と思われてるのかな?
 ワゴンはボクから20メートルほど離れた所に止まって、中から銃を構えた軍服の人たちが5人ほど出てきた。
「お前1人か? ここで何をしている?」
「1人だよ。東都に行くところ」
「東都に行く? まさかハコネを越えてきたというのか?」
「うん、一応……」
「ハンターか? それならIDを見せてみろ」
「ハンターじゃないし、IDなんか無いよ……」
「怪しいな。変幻鬼じゃないだろうな?」
「変幻鬼?」
 ボクの疑問には答えず、軍人はボクの額のあたりを調べている。
「角は無いが、新種の鬼族かもしれん。連行だ」
「鬼じゃないって!」
「こんな危険な場所に子供1人でいられるはずがない。もっと詳しく調べてシロだと判定が出るまでは何処にも行かせられない」
 ボクは手錠をかけられた上に縄でぐるぐる巻きにされてしまった。
「こんな美少女が鬼なワケないだろ~っ」
 そんな叫びもむなしく、ボクはワゴンに乗せられて防壁の地下に連行されることになってしまった。
 防壁の地下は迷路みたいになっていて、魔物が侵入しても邯鄲には抜けられないようになってるっぽい。
 ボクは、何もない小さな部屋に放り込まれ、そこで身体検査と称して服を脱がされ、体中を触りまくられ、アソコまで調べられてしまった。
 ボクを調べていたのは女の人だったけど、それでもこんなのひどいよ~。最悪だよ~。
 もっと美人のお姉さんと体を絡ませつつウフンアハンしながらだったら検査も楽しいんだろうけど。
 身体検査が終わって1時間くらいたっても小部屋の中に閉じ込められたままだし。
 何もすることがなくてボーッとしていると、いきなり扉が開いた。
「迎えが来た。出ていいぞ」
 迎え?
 何が何だか良くわからないけど、ボクは防壁の地下から出ることができた。
 そして、ボクを迎えて来たという人は見知らぬ人物だった。
 年齢はボクよりも上くらいかな。
 スラッとした体型で胸もそんなに大きくないから一見すると男にも見えるけど、顔はかなり美人顔。
「遅くなって悪かったな。この辺りのことはよくわかんねーからさ」
「……キミは誰?」
「ああ、俺は万美奈(よろず みな)。舞神博士に頼まれて迎えに来てやったってわけさ」
 どうやらアウカイアとの戦いで使った照明弾のお陰でボクの居場所がわかったらしく、航海ルートで美奈が迎えに来たみたい。
 あの時、照明弾を使ってなかったら、ボクは防壁の地下で軍人たちにずっと辱められていたかもしれない。
 う~ん、一瞬の判断で未来が変わってくるものなんだね。
 で、美奈の乗ってきたタイヤの無いバイク……反重力で走るらしいけど、さっぱり意味がわからない……に乗って、東都を目指すことにしたよ。
 というのも、ワールドウェポンエキスポは今週末に行われるってことで、伝説の武器屋の爺さんも明日には東都にやってくるらしい。
 まさにギリギリセーフだよね。
 でも、これで一安心だよ。
 今日はぐっすり眠れそう!
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【くま子の冒険 89】

2007-12-19(Wed)
8月31日
 ついに8月最後の日になってしまった。
 8月は40日くらいあったらいいのに。
 そんなことを考えつつ、ちょっと急ぎ気味に森の中を進んでいると、山の麓に白い壁が見えてきた。
 アウカイアのいた城壁とは違って、セメントで作ったみたいな綺麗な壁が魔境を包囲するような感じで建てられてる。
 高さは10メートルってところかな。
 アウカイアの城壁と比べると迫力は無いね。
 でも、所々に高さ30メートルくらいの監視塔みたいなのがあって、その側面には砲台がついてる。
 近づいてくる魔物を撃退する為のものなんだろうね。
 …………。
 ボクってば、よく魔物に間違われるんだけど、もしかして撃たれたりしないよね?
 何か、撃たれそうな気がする。
 どうしよう~!
 さすがの究極美少女くま子ちゃんでも、砲撃を喰らって無事ではいられないよ。
 でも、ここで立ち往生してても仕方ないし、とりあえず、もうちょっと近づいてみよう。
 で、山を下って残り500メートルほどのところまで近づいてきたんだけど、ここから先は木が生えてなくて一切の遮蔽物がない。
 蔵王術の極意をもってすれば、500メートルなんか一瞬で走り抜けられるんだけど、残念なことにボクは蔵王術の極意を体得していない。
 壁の高さも10メートルくらいかと思っていたんだけど、壁の手前は結構深そう堀になっていて、ボクの蔵王術で飛び越せるかどうか微妙なところ。
 魔境の西側と比べると物凄い厳重な感じだね。
 でも、これだけ厳重ってことは、ここを越えたら東都なのかも!
 一か八か、突撃してみようかな~。
 でも、周辺を見てまわってるうちに辺りが暗くなってきてしまった。
 暗くなると余計に魔物と間違われそうだし、無闇に行動しないほうがいいよね。
 とにかく明日、魔境を脱出できればいいなぁ。
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【くま子の冒険 88】

2007-12-16(Sun)
8月30日
 城壁を越えてしばらく進むと周囲には木々が多くなってきた。
 たまに魔物のニオイがしてきたりして、魔物が木の陰に隠れてたりするのかもしれないけど、襲ってくる気配は無い。
 臆病な魔物だから、統率者を失ったことで積極的に人を襲うこともなくなるのかな。
 それにしても、明日で8月が終わっちゃうよ!
 1ヶ月以上も魔境に滞在することになるなんて予想もしなかったなぁ。
 あとどれくらいで魔境を抜けられるんだろう~。
 森や山が視界を遮っていて、先がどうなってるのかはわからない。
 東都は、まだずっと先なのかなぁ?
 うわっ。
 いきなり何かが目の前にボトッと落ちてきたっ。
 蛇?
 腕ぐらいの太さの蛇みたいな奴が、うねうねと地面を這い回っている。
 なんだなんだ、ボクに襲いかかってくるつもりなのかな?
 3メートルくらい間合いを取ってしばらく様子を見ていたら、そいつは木の根の隙間のところにあった穴の中に潜り込んでしまった。
 ううむ、何だったんだ。
 その後は、特に変わったこともなかったんだけど、また上から蛇が落ちてくるんじゃないかとびくびくしながら進んだせいで精神的に疲れた感じ。
 今夜は蛇に襲われる夢を見そうだよ……。
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【くま子の冒険 87】

2007-12-12(Wed)
8月29日
 うーん、魔物臭いなぁ。
 巨大な城壁のような壮大な建造物を目の前にして何だけど、魔物のニオイがすごすぎて吐きそう~。
 まだ早朝で魔物の動きが活発じゃないから魔物の姿は見当たらないけど、辺りにいっぱい潜んでるんだろうなぁ。
 しばらく城壁に沿って北上していくと城壁を通り抜ける入り口が見えてきた。
 幅20メートル、高さも10メートルくらいあるんだけど……そんな巨大なヤツが出入りしているのかな~?
 アウカイアがすごい巨大な魔物だったらどうしよう~。
 このまま壁を登って向こう側に出たほうが安全かもしれないな~。
 って、アウカイアを倒さないとジュガラッザたちが全滅しちゃうかもしれないんだった。
 ここで逃げ出すわけにはいかないよね。
 でも、ボクがアウカイアを倒せるかどうかわからないし、倒せないかもしれないのに無理に挑戦するのはリスクが高すぎだよね。
 ジュガラッザたちのことは、エニエスが何とかしてくれるはずだし、魔境のことは魔境に住んでる人に任せたほうがいいよね。
 うん、そうだ。それがいい。
 アウカイア退治は、また次の機会ということにしておこう。
 そんなわけで、できるだけ魔物と遭遇しないように城壁を登って越えることにしよう。
 城壁は岩を積み上げて作ってあるんだけど、垂直な壁ってわけじゃなくて急斜面って感じになってて、岩も平らってわけじゃないから足場が多くて登りやすい。
 高さは結構あるけど、これなら簡単に登れるね。
 で、城壁の天辺まで登ったらショックな光景が見えた。
 100メートルほど先にもう1つ城壁がある。
 そして、こっちの城壁と向こうの城壁の間に魔物がうじゃうじゃいる。
 どうやら城壁に挟まれた場所が魔物たちの住処になってるらしい。
 ううむ、魔物の巣窟を通り抜けなきゃならないなんて……。
 こんな数の魔物は相手にできないし、何とか通り抜ける方法を考えないと……。
 あっ。
 魔物の中に1匹だけ変なヤツがいる。
 普通の魔物の2倍くらいの背丈があるんだけど、手長猿みたいにスリムな感じ。
 他の魔物とは距離をおいて、人間だったものに喰らいついてる。
 うう、あまり見たくない。
 …………。
 もしかして、あいつがアウカイアなのかな?
 それほど強そうじゃないし、何とか倒せるかもしれないぞ。
 アウカイアを倒せば、部下の臆病な魔物たちは逃げ出すはずだから大群に襲われることもなくなるし、一石二鳥だね。
 よ~し、突撃だ!
 でも、考えもなく飛び出したせいで、ボクに気づいた魔物が次々と襲い掛かってきた。
 ボクはアメフト選手のように猛ダッシュして追いかけてくる魔物から必死で逃げる。
 うひゃ~!
 この状況でアウカイアを倒すとか無理じゃない?
 このままじゃ、どう考えてもバットエンドだよ。
 アウカイアもボクに気づいたらしく、こっちに向かってくる。
 くま子ちゃん大ピンチ!
 ボクは咄嗟に召喚ポケットの中に身を隠した。
 ふ~、危なかった。
 でも、召喚ポケットから出たら周囲は魔物だらけなワケで、もうどうしようもない状況のような気がする……。
 うわ~ん、やばいよ~、どうしよう~!
 ん? 召喚ポケットの中に見慣れないものがあるぞ。
 これは舞神博士が送ってくれた照明弾だね。
 …………。
 これだ!
 これで魔物の目を眩ませて脱出すればいいんだ!
 くま子ちゃん、賢い~!
 でも、照明弾の効果を最大限に発揮するには夜を待たないと……
 召喚ポケットの中は魔物臭くないし、蒸し暑さもないし快適だね。
 でも、奥のほうがぼやけて見えるのが何だか怖いよ~。
 とにかく、召喚ポケットの中で半日ほど退屈な時間を過ごしたよ。
 そして夜。
 こっそり外の様子を伺うと、魔物は相変わらずいっぱいいる。
 アウカイアもいるね。
 よし、いくぞ。
 ボクがいきなり現れて魔物たちは驚いていたけど、すぐに襲い掛かってきた。
 ボクはアウカイアに向けて照明弾を発射。
 その後、すぐに召喚ポケットの中に入ったから照明弾がどれほどのものだったかはわからない。
 召喚ポケットから出た時には、アウカイアも含めてほとんどの魔物が目を押さえてのた打ち回っていた。
 フフフ、これならアウカイアも余裕でやっつけられるよ。
 ハンマーでアウカイアを完膚なきまでに叩きのめし、その断末魔の悲鳴を聞いた魔物たちは目が見えないまま逃げ惑う。
 ラスボスにしては意外にあっけなかったけど、究極美少女のボクにかかればラスボスも大したことはないってことだね。
 とにかくこれで一件落着だ!
 あとは魔境を抜けるだけだね。
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