【くま子の冒険 66】

2007-09-30(Sun)
8月8日
 朝、目が覚めると全員ぐっすりと寝ていた。
 誰か見張りしてるんじゃなかったのかーっ?!
 何て間抜けな連中だっ。
 魔物に見つかってたら全滅してるところだよ。
 全員を叩き起こして簡単な朝食を摂ったら出発。
 相変わらず見通しの悪いジャングルのような森の中を進むんだけど、何か心配になってきたな。
 この連中なら道に迷ったとか、道を間違えたとか、十分に有り得るよ。
 ん?
 何か嫌なニオイがするな……。
「魔物がいる」
 屈強な女オデニカミダが、身を屈めて周囲の様子を伺っている。
 他の連中も顔をこわばらせて周囲を警戒しはじめる。
 これは魔物のニオイだったのか。
 初めて嗅ぐニオイだし今まで遭遇してきた魔物とは違う種類みたいだね。
 で、しばらくして木々の間を飛び跳ねるように移動している魔物の群れを発見。
 そして、ボクが魔物に間違えられたワケがわかった。
 魔物の体形は猿っぽいんだけどライオンみたいなたてがみを生やしていて。それが真っ赤なんだ。
 でも、顔は何か悪魔っぽいし地肌は浅黒いし、ボクと魔物を見間違えるなんて失礼な話だよ!
「気づかれた!」
「ウリムリを連れては逃げられん。戦うぞ」
 うわー、魔物と戦うのか。
 魔物の数は6匹。
 大きさ的には人間の大人よりちょっと背が低い感じで魔物の村にいたゴリラ系な魔物と比べたら全然小さいんだけど動きは素早そう。
 数でも負けてるし、怪我人を連れた状態で勝てるのかな~?
 まず屈強な女オデニカミダが、近づいてくる魔物に豪快に木の槍を投げつけ、魔物が甲高い悲鳴を上げる。
 魔物たちは、パッと四散してこちらの様子を伺っている。
 見た目と違って臆病な性質みたいだね。
 でも槍の一撃をまともに食らった魔物は、体に刺さった槍を引っこ抜くと起き上がってきて怒りを表すような感じで唸り声を上げている。
 小柄なわりにかなりタフな魔物だね。
 そして、木の陰に隠れていたリーダーのムウゼボイは、剣を手に手負いの魔物に襲い掛かる。
 オデニカミダとドカラハバもそれに続く。
 近づいてくる他の魔物は、マタドゥドゥが弓矢を放って牽制してる。
 どうやら各個撃破がここの人間族の基本戦術みたいだね。
 でも、3対1なのに手負いの魔物を倒すのに苦労してるみたい。
 ん? 魔物が5匹しかいないぞ。
 1匹どこに行った?
 あっ、ウリムリがっ!
 ボクは、ウリムリに襲い掛かろうとしていた魔物に跳び蹴りを喰らわせる。
 魔物はキリモミ状態で大木に激突して動かなくなった。
 あれっ? 意外に弱い。
 それとも当たり所が悪かったのかな?
 手近の魔物に、もう1回跳び蹴り。
 魔物は地面に叩きつけられるように倒れて動かなくなった。
 この魔物、すごく弱いじゃん?
 ムウゼボイたちが1匹と戦っている間に、ボクは残りの5匹を片付けてしまった。
「おまえすごいな!」
 いや~、ここのレベルが全体的に低いんじゃないかな~。
 魔境の奥地に、こんなレベルの低い場所が存在していていいのかな。
 ま、ムウゼボイが軽い切り傷を負ったみたいだけど、魔物を撃退できて良かった。
 で、この日もまだ村につかなかった。
 本気で道に迷ってるんじゃないの?
 この人たちについていって大丈夫なのかな~。
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